2013年8月10日土曜日

第49回 「たまに行くならこんな場所 -ブラジル・マナウス編-」

大学生のころは旅行が好きで、夏休みは1年間のアルバイト代をすべてはたいてバックパック一つ背負って旅にでかけていました。

学生時代にしか行けないようなところに行こう、と思っていたので、アメリカ横断、エジプト縦断、東南アジア縦断など、今思えば体力勝負な旅行ばかりでした。

今日はそのうちの1つをご紹介。

ブラジルのマナウスです。


ブラジルのサンパウロまで日本から飛行機で25時間。
さらに国内線に乗り換えて8時間、ブラジルのアマゾンのど真ん中に、突如として高層ビルや近代的な建物が姿を現します。巨大都市、マナウス。アマゾン河の支流、ネグロ河とソリモンエス河の分岐にできた港を中心に発展してきました。アマゾン河の対岸まではおよそ11km。うっすら対岸が見えますが、どう見ても湖にしか見えません。



マナウスの港からボートで対岸まで30~40分。うっそうとしたジャングル内の水路をボートで進んでいきます。ところどころ倒木があり、適宜ナタで切り倒して進みます。



まずは晩ごはんを捕まえに行きます。
捕まえるとか言っている時点で相当あやしい晩ごはんになりそうです。
辺りも暗くなり、真っ暗な葦(アシ)の生えた水面に懐中電灯を照らすと、反射して光るものが無数に・・・・・
現地ガイドさんがおもむろに船から上半身を乗り出して水面にすばやく手を伸ばすと・・・・・
ごらんのとおり!

ちっちゃなアリゲーター(ワニ)!

なんと!

これが今晩のメインディッシュです。
ぶつ切りにしてトマトソースで炒めて食べます。鶏肉のようにあっさりしているけど適度に油分が霜降りのようになっている。パスタやパンとの相性が良くって、これが意外においしかったです。




昼はジャングルトレッキングです。
ボートを岸につけて、ジャングル上陸です。虫刺されと闘いながら、うっそうとした木々の間をひたすら歩きます。

「あー!ガイドさん、喉が渇いたよー。」

「はいはいー。」

そういって彼はするすると瞬く間に木の上に上り詰めると・・・ボトっ!上から落ちてきたのはヤシの実。
ナタで口を切ると、中にはポカリスェットみたいなヤシ果汁がたっぷり。冷えていたら美味しいのにな。



「ガイドさーん!」

「コバラが減ったよー!」

と、今度はボートから手を伸ばした先には天然のカカオの実が無数になっていたのでもぎ取ります。
硬い皮を割り、中の果実をしゃぶる。へぇー!カカオって、酸っぱいんですね。意外。どうしたらあんなにカカオの粉みたいにチョコっぽくなるんでしょう?いくらでも食べて良いそうなので、バクバクいただきます。




二日目。

晩ごはんのおかず捕獲作戦!釣りです。ただのサオに糸と針がついています。そこに、1cm角の牛肉をつけてそっと水面に沈めると・・・・・数十秒でHit!釣り上げてビックリ!なんとピラニア!釣りなんてロクにしたことない私でも、面白いように次々と釣れます。ピラニアの口に、私の親指の太さくらいある木の枝を噛ませてみる・・・・・グヮシグヮシガブガブ!木っ端微塵です。・・・・・って、このボートの下には無数のピラニアがいるってことですよね!?もしこのボートが転覆したら、私たちは何秒で骨になるでしょう?ちなみにこのピラニア、ヤシ油でカラっと揚げていただきます。とても美味です。




ジャングル内の集落で知り合った子どもたちとPK合戦。
使い古したサッカーボールと、木枠のゴールで、素足でキック。雨が上がった後なので泥だらけ。靴を履いてですらロクにサッカーボールなんて蹴ったことないのに、ましてや素足で普通のサッカーボールを蹴るなんて。しかも、なんかものすごく重い、このボール。でも、こんなアマゾンの奥地でも、子供はみんなサッカーが好きで、ボール一つあればいつまでも遊んでいられるのだ。サッカーって偉大だなぁ。







次にこんな冒険できるのは、退職してからになりますかね。

脳神経外科 宇佐美