2015年11月30日月曜日

第129回 「私のほっとする時間」

"今、大きな話題になっている絵本 『ママがおばけになっちゃった!』

今年7月の刊行以来、発行部数は20万部となり、絵本としては異例のスピードで売れている。"


と、テレビで紹介され、気になって購入した絵本が手元にあります。




あらすじ

「ママは くるまに ぶつかって、おばけに なりました。」
と物語ははじまります。
"死"をテーマにしています。

でも物語を読み進めると、笑顔になったり、涙したり、時には感動したり・・・悲しいだけのお話ではないんです。

おばけになったママは、悲しむ息子が心配でたまりません。
夜、ママは息子の前に現れて、ふたりはいろいろな話をします。
おばけになったママと子どもの掛け合いは、笑いがあり、ほほえましく感じられます。
けれど、ママと話すうち、息子は途中でこらえきれず泣き出します。

「ぼく、どうすれば いいの?ママがいなくなるのなんて いやだあ! うわあああ!」

「ママだって どう すれば いいのか わかんない!」

「うわあああ!」


そして、親子は、お互いの気持ちを伝え合うのですが・・・。

ママが死んでおばけになっちゃった!という、ただママが死ぬという話ではなく
「『このこ、わたしがいなくなったらどうなっちゃうの?』という、ママなら誰もが思うこと。それを親子で考えてみてほしいんです。 子どもは、ママがいるのがあたりまえじゃなくて、感謝することに気づいてほしい。
絵本の中で、一回でもママがいなくなる(擬似)体験をする。それは”ない”を見つけるから”ある”を感じるってこと。
ママもこの絵本を読んで、子どもと一緒にいることがどれだけ幸せか感じられると思います。
お互いの大切さを感じてほしい、そういう思いがこめられています。」

(作者:のぶみさんのコメント)


10分足らずで簡単に読め、また何度も繰り返し読める絵本。
家族が寝静まってから、自分のためのちょっぴりの時間に読書をします。
この絵本に出会っていろんな思いをいだきました。
主人公に対する共感。
子どもの頃に感じたなつかしい思い。
当たり前に感じていた周りの人の愛情。
もしかしてこんなことがあるかもと想像される不安。
大切な人への愛おしい思い・自分が何をしてあげれるのか?
大切な人に大切と伝えてほしいという気持ち。

生活に疲れていたが、周りのひとからいただく「しあわせ」「感謝」を感じ心がほっとあったかくなる ほっとした時間でした。

忘れていた読書感想文を書いた気分です。

栄養管理室 湯藤

2015年11月20日金曜日

第128回 「春・夏・秋・冬それぞれの季節の匂い」

日本には四季があります。
生まれて今まで当たり前のように巡って、今年で何度目になったでしょうか?
私は毎年、
「あ~春(夏・秋・冬)になったなぁ~」
と感覚で感じる瞬間があります。
みなさん興味ないかもしれませんが、ひとりごとと思ってさらっと流してください。)^o^(

ぴしっと冷たい空気を感じていた冬の寒さが少しずつ和らぎ、天気のいい休日、ベランダに布団を干して、サッシのさんに座っていると、すかさず我が家の三男(トイプードルのくうちゃん)が膝によじのぼってきます。そのくうちゃんを撫でながら、陽射しが心地よくなったな~と、ぼーとしていると、道を隔てた小山から「ホーホケキョ」とうぐいすが鳴きます。「お、うぐいす!春が来たね~」と嬉しくなります。道端につくしが頭を出して、田んぼ一面にレンゲの花が咲きます。その頃、私にしかわからない春の匂いがするんです。
じっとりとした梅雨が明けて、道路にメラメラ陽炎がゆれて、空には入道雲!
夏が来た♡
私の一番好きな季節です。

夏になると必ず思い出す場面があります。バレーボールを運動場のコートで練習していた子どもの頃、「水を飲むとしんどくなるから、飲むな!」と今では考えられませんが、そう言われながら、どろどろになってクラブ活動をしていました。(何十年前の話し?)
私の顔のシミはその頃の日常的な日焼けが原因です(>_<)

もわっとする暑さの中、うるさいくらい鳴くセミの声と田んぼの稲の匂い、私にしかわからない夏の匂いがするんです。








日が暮れて家路につく頃、草むらから聞こえる虫の声。
コオロギ?鈴虫?松虫? 秋だなぁと感じます。
日中はセミがまだ鳴いているのにね )^o^(
稲刈りのあとの匂い、さわやかで心地よい風、私にしかわからない秋の匂いがするんです。
秋の匂いがするんです。














夜綿入れ半纏を着て、「うう・・さむっ」って言いながら、ベランダで洗濯物を干します。
くうちゃんも、私についてベランダに出てきます。
2人で空を見ると、☆がとてもきれいで、 寒いけど結構好きな時間です。
月夜はまた格別。 鼻からスゥーといっぱい空気を吸うと、冬の匂いがするんです。












なんだか、とりとめのない話しですみませんでした。


看護師長 門田(外来)

2015年11月9日月曜日

第127回 「未来が過去に」

私は、物心がついたころから手塚治虫先生の漫画「鉄腕アトム」がお気に入りです。
交通事故でトビオという名の息子を喪った天馬博士が似せて作ったロボットがアトムです。トビオにそっくりで人間と同じ感情を持ったロボットなのですが、人間と同じように成長しないことに腹をたてて、天馬博士はアトムをサーカスに売ってしまいます。サーカスからアトムを引き取ったのがお茶の水博士です。お茶の水博士はアトムを学校に行かせたり兄弟・両親をも作り、そして、色々な事件に巻き込まれては、一緒に解決していきます。

アトムの住む時代は、ビルの合間に道路が通っていたり、ロケットが宇宙を飛んだりしています。
私が幼少の頃から考えると、考えもつかないはるか未来のことでした。
1964年の東京オリンピックが開催される頃には、東京駅からの新幹線が有楽町のビルとビルとの間を飛ぶように走り始めました。手塚先生は50年後の未来を予測して漫画を描いたのでしょう。

しかし、アトム達は学校でノートに鉛筆で書いています。さすがの手塚先生もコンピューターを用いることまで予測はできていなかったのでしょう。

アトムの誕生日(魂を吹き込まれた日)は2003年4月7日です。

先日、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で、主人公たちが到着した未来が来たとの報道がありました。デロリアンという自動車型タイムマシンの未来のタイム設定が2015年10月21日でした。
すなわち、今の我々は漫画や映画の未来を超えた時代に住んでいるのです。

副院長 小坂(整形外科)