2015年11月9日月曜日

第127回 「未来が過去に」

私は、物心がついたころから手塚治虫先生の漫画「鉄腕アトム」がお気に入りです。
交通事故でトビオという名の息子を喪った天馬博士が似せて作ったロボットがアトムです。トビオにそっくりで人間と同じ感情を持ったロボットなのですが、人間と同じように成長しないことに腹をたてて、天馬博士はアトムをサーカスに売ってしまいます。サーカスからアトムを引き取ったのがお茶の水博士です。お茶の水博士はアトムを学校に行かせたり兄弟・両親をも作り、そして、色々な事件に巻き込まれては、一緒に解決していきます。

アトムの住む時代は、ビルの合間に道路が通っていたり、ロケットが宇宙を飛んだりしています。
私が幼少の頃から考えると、考えもつかないはるか未来のことでした。
1964年の東京オリンピックが開催される頃には、東京駅からの新幹線が有楽町のビルとビルとの間を飛ぶように走り始めました。手塚先生は50年後の未来を予測して漫画を描いたのでしょう。

しかし、アトム達は学校でノートに鉛筆で書いています。さすがの手塚先生もコンピューターを用いることまで予測はできていなかったのでしょう。

アトムの誕生日(魂を吹き込まれた日)は2003年4月7日です。

先日、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で、主人公たちが到着した未来が来たとの報道がありました。デロリアンという自動車型タイムマシンの未来のタイム設定が2015年10月21日でした。
すなわち、今の我々は漫画や映画の未来を超えた時代に住んでいるのです。

副院長 小坂(整形外科)