2013年2月12日火曜日

第31回 「バロックとJazzが出会ったら」

脳神経外科の井林です。

スタッフ個人情報開示コーナーということで、自分の好きな音楽について紹介させて頂きます。
実はクリスチャンである私は、小さいころから教会に通っていたので教会で演奏される音楽(教会音楽)にはかなり慣れ親しんで育ちました。ただ、ばりばりのパイプオルガン曲などを鑑賞するようになったのは大学生のころからでした。バッハをはじめとしたバロック音楽の、メロディーラインがつきつぎと重なりながら奏でてゆくハーモニーを聴くのはとても心地良く、はまってしまいました。さてそれでは、バッハを演奏する人たちをはじめ、自分のおすすめの演奏家を紹介します。

上段左端のTon Koopmanは私の好きなオルガン奏者です(チェンバロも弾きます)。おすすめの一曲はTrio Sonata BWV 530です。非常に美しいです。
続いて上段真ん中のAndras Schiff。幼少時にピアノでバッハの平均律Inventionsなど練習された方も多いと思いますが、彼のピアノ演奏は堅実できっちりした感じが好きです。

それに比べて上段右端のGlenn Gouldは購入したCDに鼻歌交じりの演奏が録音されており、衝撃を受けましたが、好きです。スピードが速くて個人的なは少し疲れます(笑)。

さて、バッハ奏者から一呼吸おきます。

社会人となり社会の厳しさを知るようになってから、Jazzが好きになりました。いわゆるアルトサックスなどの木管もとても音色に趣きがあって好きなのですが、今回は鍵盤シリーズということで、下段左端のBill Evansを紹介します。
彼のピアノトリオは非常に美しく、哀愁あるAutum leavesを初めて聴いたときは泣きました。彼は少し精神的に病んでいたようですが、そんな脆さが感じてとれるような、fragileな美しさのある曲が多いです。

と、ピアノトリオのかっこ良さに酔いしれていたとある日、出会ったのが下段真ん中、Jacques Lousseirです。

彼はバッハをはじめ、さまざまなクラシック音楽をJazz風にアレンジしてトリオとして演奏しています。有名な「主よ人の望みの喜びよ」やPartitaのjazzyな演奏を聴いて、こんな音楽があったのかと感嘆しました。バロックとJazzが合うなんて想像したことがありませんでした。アルバムJacques Loussier plays Bachなどおすすめです。(ちなみに彼のカバーしたショパンの夜想曲もかなり半端ないです。)みなさん是非聴いてみてください。

以上で井戸端情報を終えますが、下段右端がバッハですね。カツラのようです。彼の音楽は彼の没後評価されるようになったらしく、同時代で活躍したヘンデル(ハレルヤコーラスで有名)などとは対照的だそうです。そのことを聞くたびに、信念を持ち続けて堅実に仕事をこなすことの大切さを感じさせられます。カツラ以外は見習ってゆきたいです。

脱線しました。

疲れた一日を終える前に、良質の音楽をのんびり聴く時間が、私のささやかな幸せとなっております。まだまだ勉強不足なので、皆様からもぜひおすすめの一枚を教えていただければ嬉しいです。今後ともよろしくお願いします。

脳神経外科 井林