2013年10月30日水曜日

第57回 「アンパンマン」

ここ最近のニュースで少し悲しかった出来事は、アンパンマンの作者であるやなせたかしさんが亡くなられたことである。

子どもを持つまではアンパンマンに対して何の思いもなかったのだが、子育てをしていると、アンパンマンの偉大さに気付くことが多い。我が息子は、スーパーや薬局、その他様々な場所でアンパンマンを見つけるとすぐに寄っていく。話し言葉では「まんま」と同時期に、アンパンマンを意味する「パンマン」を発し出した。

また、アンパンマンのパジャマを着ると脱ぎたがらないので大変である。子供にとってたくさんのキャラクターが存在する中、アンパンマンの位置づけは絶大と思える。

しかし、アンパンマンのマンガを実際に見ていると、アンパンマンはそんなに強くないことに気付く。どちらかといえば、いろいろ悪知恵が働くバイキンマンの方が、要領よければかなり強いのではないかと思うことがある。それでも皆のヒーローであるのは、お人好しで目の前の人を見捨てず、どんな相手でも戦いを放棄しない精神があるからだろうか。

作者も認める弱いアンパンマンがなぜヒーローなのか。

やなせさんの言葉より。


『自分は全く傷つかないで正義を行う事は難しい』

『ぼくらも非常に弱い。強い人間じゃない。でも何かの時にはやっぱりやってしまう。ヒーローと言うのはそういうものだと思います』

・・・


アンパンマンの弱さに、ずしんと大きなものを感じずにはいれなかった。
ちなみにアンパンマンの人気キャラクターランキングでは、

1位はドキンちゃん

2位アンパンマン

3位バイキンマン

悪役も憎めない。どことなく愛着が湧いてしまうのもアンパンマンの魅力だろうか。

最後に・・・、

やなせたかしさん。

アンパンマンという素敵なヒーローを誕生させ、私たちにたくさんの愛と勇気と希望をあたえてくれて、どうもありがとうございます。天国で安らかに眠ってください。

リハビリ室 岸本(作業療法士)