2013年1月11日金曜日

第28回 「方言」

こんにちは!
今日は、私のつぶやきをお聞き下さいませ。お題は、「方言」についてです。
それでは、始まり、始まり~
私は、県外出身で、北国生まれの北国育ちです。縁有り、この地に移り住み、早、うん十年…生まれ育った地よりも、倍以上になりました。(これで、年はばれましたかしら?)

最初に広島弁、正確に言えば備後弁を聞いた時に、何言ってんだかさっぱり解らず(その当時はです)、何度も通訳?してもらってました(私も、自分の土地の言葉は訛ってるので、聞き返されてましたけど.)。その当時の状況をいくつかご紹介します。

「自分、いつも何しよるん」 (えっ、これって私に聞いてるの?自分て、自分だべさ..)

「わしなぁ、」 (えっ、儂!男性が自分の事を「儂」と言う人は、『仁義なき戦い』のyakuzaさんだと思ってましたから、当初はびびってました。)

「やれ、いのうや(帰ろう)」 (どう言う事?)

「あぁ歯が、はしる(痛い)」 (えっ、歯が走る?)

「たばこ(休憩)しようや」 (私、煙草吸えないんです)

看護師を志す前は、託児所付きの縫製会社に勤めていました(この地方は、皆さん働き者なので専業主婦は目立っていました)。年配者にハサミを渡され、

「これ、つんで(切る)、ねき(側)に置いといて」

と言われました。(えっ、はさみでどうやって積むんだべ、ねきってなんだべ?)と、その当時は、まだうら若い私は意味も解らないままに取り合えず、ズボンの半身を繋ぎ合わせた、何枚もあるひと塊を、丁寧に積んで、(どこに置くんだべなぁ)ときょろきょろしていました。年配者が近寄ってきて、

「何しよるん、違うじゃろう、アホか」

(えっ、積んでって言いましたよね、それに、私馬鹿だけど阿呆じゃないもん…)
「阿呆」は私の故郷では、馬鹿以上の罵り言葉です。

「県外から移り住んでまだ日が浅く、言葉がまだ解らないんです..」

と言い黙って項垂れていたら、その方はそれからは、とても優しく教えて下さいました。
そんな私も、10年20年経つ頃には、立派な備後弁で話せる様になりました。
でも、未だに慣れない言葉があります。それは「アンタ」です。
当初は、近所の方が

「アンタ、○○じゃろぅ」

「アンタ、そうしぃ」

のアンタ呼ばわれ(この地方では親近感のある言葉です)に、我慢できなくて

「私、アンタじゃありません、ちゃんと名前があります。」

と抗議した事がありました。今思い出すと、若気の至りで、恥ずかしいです。
私の中の「アンタ」は、両極端の2種類あります。
そのひとつは、女性が愛しい男性に

「ねぇ、あんたぁ、今日は早く帰って来てよぅ」

と言う(私は使った事がありませんが)、ツイストの『あんたのバラード』の世界です。
反対は

「あんたねぇ、なしてそんな事言うのさ!」

の喧嘩言葉です。
因みに、男性から女性に使う愛しい言葉が

「おまえぇ、風邪引くぞぅ、こっち来い」

(言われた事はありませんが)の松山千春の『ひとりじめ』の世界です。
今では、故郷言葉と備後弁の混合ミックス。眠る前には、

「今頃、みんなどうしてるべなぁ、元気にしてるべかぁ、寒いじゃろうなぁ…したら、寝よっかなぁ」

と遠い故郷に思いを馳せる私なのでありました。
それでは、最後までお付き合い下さいましてありがとうございました。
これにてお終いです、ちゃんちゃん。

訪問看護ステーション 管理者 伊達