2020年10月20日火曜日

第269回 きゅうりを育てたかっただけなのに

 

この夏、我が家では初めてのきゅうり栽培をする事に。きっかけは、ある人の「きゅうりの苗いる?」の一言。深く考えていなかった私は「いる!」しかし、もらってはみたものの栽培方法が分からない私は、旦那と娘と共に「きゅうりの育て方」をネットで検索。一通り確認し「いざ菜園場へ!」

 

ああでもない、こうでもないと言いながら支柱を立て、ネットを張り、苗を植え、水をやり。「よし!これで準備完了!」あとは水やりと追肥、摘芯をすれば大きく育ってきゅうりがたくさん実るはず!そう思いながら苗が育つのを待つことに。

 

こうして始まった我が家のきゅうり栽培。ツルが伸び、葉っぱが大きくなり、花が咲き。日に日に育つきゅうりの苗。しかし、「この葉っぱこの花きゅうりに似てはいるけど何か違うような。」そんな違和感を抱きつつ見守っていたある日、花の下に小さな丸い物体が。「おっ!実がなった?!」家族でその実が育つのを待っていましたが、感動も束の間、その実がそれ以上大きくなる事はありませんでした。その後も小さな丸い実は、なっては枯れ、なっては枯れを繰り返し、いっこうに育つ事なく、ついに葉も花も枯れてしまいました。「結局なんだったんだろう。」葉っぱと花の違和感と育つ事のなかった小さな丸い実に悲しさだけを残し、我が家の初めてのきゅうり栽培は終わりを告げました。

 

そんなある日、知り合いの畑にお邪魔した時の事です。そこにはなんだか見覚えのある作物が。「アッ!あの葉っぱ!あの花!」違和感を抱いていた我が家のきゅうりと同じ物。そして、そこになっていた実を見たとたん「!?」家族で顔を見合わせ目が点に。そこには丸々と育った大きな“かぼちゃ”が。そう、我が家が“きゅうり”だと思って育てていた作物はなんと“かぼちゃ”だったのです。そして、それが分かったと同時に今まで抱いていた葉っぱと花の違和感は納得に変わり家族で大笑い。今回は失敗に終わったきゅうり栽培でしたが、来年こそはちゃんと“きゅうり”を育てようと思います。

 


                                看護部 後藤