2019年8月20日火曜日

第241回 聖地しまなみ街道

今年も暑い夏がやってきました。
夏といえばサイクリングですが、僕はいつからか年に2~3回はしまなみ海道をサイクリングで渡っています。
ご存知の人も多いと思いますが、しまなみサイクリングは尾道から今治を結ぶしまなみ海道を自転車で走るというものですが、最短のコースでも80kmあります。80kmというのは、普段あんまり自転車に乗らない人だと大体8時間程度はかかります。
僕は、しまなみサイクリングを毎年、息子と娘、甥っ子と姪っ子を連れて走ります。生口島からスタートして今治まで50km、今治で一泊して生口島まで50kmと二日間で100kmのコースを走っています。大体、片道が休憩も入れると6時間程度かかる道のりですが子供達には丁度いいみたいです。
最初は子供の体力作りと思って始めたしまなみサイクリングも、今では立派な年間行事になっています。




しまなみサイクリングは思った以上に坂が多く、登り坂と下り坂の繰り返しです。一つの坂を上りきるだけで汗だくになります。なぜこんなにしんどいことをするのか?と思う人もいるかと思いますが、僕もなぜこんな、しんどいことをしているのか良く分かりません(笑)。
ただ、下り坂は気持ちいいです!
一番気持ちいい瞬間は長い下り坂をノーブレーキで下っている時です。スピード感と身体に当たる風が凄く気持ちいいです。
当然ですが、短い登り坂では下り坂も短く、長い登り坂では下り坂も長いです。これが実に人生そのものだと感じています。どんなにしんどく、苦しいことがあっても頑張って上りきれば、その後必ず、楽しい瞬間や気持ちいい瞬間が待っています。その登り坂がしんどければしんどいほど、その後の達成感・充実感は大きくなると思います。


これは僕の持論ですが、人生は楽しいことばかりではダメだと思っています。楽なことに慣れてしまうとそれが当たり前になり、うれしいことや楽しいことがあまり感じられなくなります。坂と同じでしんどいことや苦しいことがあるからこそ、うれしいことや楽しいことが大きく感じられると思います。
僕が思うに、人生は登り坂と下り坂を繰り返しながら最終的には平地に帰ってくると思っています。登り坂と下り坂の量はプラスマイナスゼロです。苦しいことや悲しいことが多ければ多いほど、うれしいことや楽しいことも多くなるはずです。

しまなみサイクリングをしていると、体力作りや自然に触れる以外にこういったことも考え、気付かせてくれます。なので、体力作りや自然に触れたい人だけでなく、人生に行き詰まりを感じている人も、しまなみサイクリングをしてみてはどうでしょうか。
看護部 安部雅