2015年12月10日木曜日

第130回 「虫のお話2編~クマゼミの羽化と越冬中のコクワガタ」

虫が苦手な方、ごめんなさい。アップの写真もありますので、最初に謝っておきます。

今年の7月下旬、晴れた日の夕方、地面で動かなくなっているセミの幼虫に出くわしました。抜け殻かと思いましたが、背中が割れていません、本物です!。できるだけ揺らさないように持ち帰り、鈴虫用の小さな容器にキッチンペーパーを敷き、植木鉢の底に敷くためのプラスチックの網を立てかけて、セミの幼虫をつかまらせました。明るい部屋ではゴソゴソと動いて、落ち着きがなかったので、暗い部屋に容器を移して、夕食を食べて、ひょいと見ると20:40、もう背中が割れて羽化が始まっていました。(笑)


ブルブルと体を震わせながら少しずつ成虫がでてきましたが、途中で幼虫の脚が網からはなれて、キッチンペーパーの上に背中から軟着陸していまいました、びっくり!。しかし、幼虫の抜け殻を指で支えるしかありません。羽化したばかりのセミの脚は柔らかいので、網につかまることができないのです。指先のセミとにらめっこが続きました。セミはサンダーバード2号に似たクマゼミです。(笑)


約30分ほどたつと、脚に少し色がついて動きも良くなり、見た目にも硬くなってきたようなので、網の傾斜を緩くして、そっと乗せてみました。ちゃんと網につかまれることを確認して、まずはほっと一息。抜け殻も取れました。
次いで、少しずつ網の角度を高くして立てかけると、網にぶら下がるような姿勢で、翅(はね)が伸びてきました。翅はすこし白っぽい半透明な感じで上部はうす黄緑色で、とてもきれいです。


時間がたつと、体の色は濃くなり、翅は透明感が増して、硬くなってきました。まだ鳴きませんし、ほとんど動きません。オスだったのか、鳴かないメスだったのか、お腹の鳴くための腹弁の確認を忘れました。
最後の写真は、すこし明るくなってきた翌日の夜明け前です。木につかませてみると、安定しています。すこし、翅に左右差があるのは残念ですが、この後、ゆっくり木を登って行きました。



今回、初めてセミの羽化を間近で見て、さらにお手伝いをするという経験をしました。
とても感動しましたが、同時にとても気疲れもしました。
そして翌日、非常に眠かったのはいうまでもありません。(笑)

また、今年の6月に、灯りに惹かれてか、コクワガタが玄関近くに飛んできているのを見つけました。 

一度は上手に容器の隙間から脱走しましたが、忍者よろしく部屋の壁にとりついているところを無事保護しました。(下部 真ん中の写真上部)

夜行性なので、日中はアルミ箔の影に隠れて、夜にはしっかり昆虫ゼリーを食べています。コクちゃんというニックネームもついたので、このまま元気に春を迎えてほしいものです。(笑)



虫のお話2編、最後まで読んでいただいてありがとうございました。

第二内科部長 松本